過日、
金田一シリーズはなぜ恐い?(理由編) 横溝先生の世界観?スケキヨのせい? 原因5つをご紹介
で「恐怖の理由」を書いたわけですが、今日は「克服編」。
前回のブログでも書いたように、私ははたち過ぎても金田一映画でマジ泣きし、
ほんの最近まで、最初から最後まで見ることができなかったのです。
でも複合的にいろいろなことをやった結果「スケキヨも、もう恐くない!」と実感したのです。
ということで、今日は克服する方法をお伝えします。
1,早回しで見る~恐怖タイムをぎゅぎゅっと短縮!~
これは、正確には横溝映画でやったわけではなく、
「昭和のトラウマ映画」として名高い「震える舌」を大人になってから、
いや正確には昨年(笑)見た際に発見しました。
当時わが家はアマプラに入っており、タイトルの中に大好きな渡瀬様のこの映画を発見。
ところがこちらも、前回同様、東映まんがまつりか何かの予告編で
「ギャーーーーーーーーーー!」という絶叫とともに見てから、もう正視できない。
簡単に言うと、破傷風に侵された小学生の女の子とその家族の闘病日誌。
でも、これがものすごく恐い。
病状が落ち着くと思った途端「ギャーーーーー!」と女の子が絶叫、
タイトルどおり舌が震え、白目を剥き、暴れまわる様は、子どもにとって恐怖そのもの。
「破傷風、ダメ、ゼッタイ」と強く刻み込まれ、
小3の時、転校したミカちゃんからの手紙に「こないだ破傷風になっちゃって」と書いてあったのを見て
「お母さん! ミカちゃんが! ミカちゃんが死んでしまう!」
と半べそで母に泣きついた記憶。
娘が生まれた時の予防接種一覧に「破傷風ワクチン」とあった時
「これはダメだ恐い恐い恐い…打たなくては…」と半ばパニックに。
閑話休題。
このように、私を恐怖のどん底に陥れた破傷風ですが、コロナ禍で暇過ぎたのか刺激不足だったのか、
「今だったら見られるんじゃね?」と思い、タイトルをクリック。
冒頭が少しおどろおどろしいのですが、昭和の映画の特徴としてちょっと長く
「早回しで見るか~」と軽く考えて見たところ…
これが全然恐くない!
初めてにして完走です!
この達成感!
試しにその後、本家犬神家でやってみたのですが、これが恐くない。
古~いお屋敷をゆっくり「スケキヨ、ほら、スケキヨ」なんて探すから恐いわけで、
草笛光子様が早足なだけで、もう笑えてくるわけですよ。
皆さんも一度試してみてください。
ちなみに「震える舌」で怪演した女の子は、その後お医者さんになったそう!
なんかいい話ですよね~。
2,音を消して字幕で見る~ビックリしないから恐くない~
もはや「それって見てることになるの?」とお叱りを受けそうですが、
前回お伝えしたように、人は「驚く」ことが恐いわけです。
急な絶叫、急な生首が恐いゆえ、お化け屋敷とか暗闇が恐いんです。
だったらその音を消せばいい!
でもこれ、全然恐くないので、もはや何を見てるかわからない…という状況にもなります。
3,新バージョンで見る~ゼッタイオススメ!~
先程紹介した「1」で早回しで見ることをオススメしたのですが、
実は同時にやっていたことがあります。それが新バージョンで見る。
私の砦は「スケキヨ克服」だったわけですが、最近、NEWSの加藤君が金田一をやったバージョンを見まして。
これがもう、面白いのなんのって。
まず映像がキレイ、あんまり暗くない、何より金田一の威厳がゼロ(ファンの方スミマセン)
そして何より!
スケキヨが恐くない!
賀来賢人くんがやったスケキヨがコチラ!
スミマセン、それハンズか通販のパーティーグッズですか?
でもこれを見て、私はスケキヨをクリアしました。
賀来賢人くん、本当にありがとう。
そしてNEWSの加藤くんありがとう。
ここまで来たらしめたもの(何が?)
私は心の底では金田一を愛していたのでしょう。
あらゆるものを「なるべく年代の新しいもので」慣れさせ、「早回し」でストーリーを理解し、
ほぼ全ての金田一シリーズ(市川監督作品)をクリアしたのです!
ちなみに、古谷一行さんバージョンは、少しハードル高め。
一番オススメは加藤くんバージョンですが、
若干アバンギャルドな池松壮亮くんバージョンや、
「ちょっと芝居がかりすぎやしないかい」の長谷川博巳バージョンがオススメ。
と言いつつ、残念ながら、横溝正史先生の本は読めません。
本当に表紙が恐い。もう少しPOPにならんかのう。
4,ツッコミを入れつつ見よう~これが金田一作品の日常~
次からはツッコミを入れるポイントをお伝えします。
① 金田一は基本的にポンコツ
こちら、金田一作品を見慣れていない方は「頭脳を駆使し、冷静沈着に事件を解決」
と、金田一耕助を評価していると思いますが…。
基本的に、金田一が来ると事件が起き、
何なら、来てからの方が連続殺人に勢いが増し、防ぐどころか死人も倍増!
加えて、金田一が理詰めで追い込んだ結果、自殺する犯人も多数!
※例:犬神家の松子さん(毒により自決)、女王蜂の岸惠子さん(銃で自殺、しかも真犯人も射殺)
加えて、「しまった!」と言った後に必ず誰かが殺される。
これ、慣れてくると「しまったじゃねーよ」とか「気を抜くなよ金田一」って言いたくなります。
② 刑事の「よ~し、わかった!」は全然わかってない
刑事役でおなじみなのが、加藤武さん。この方。
金田一シリーズにはおなじみの方で、どの事件でも刑事をしているのに、
毎回、金田一と初対面というのが不思議ポイント。
この方はいつも金田一の話を聴いて「よ~しわかった!」と手を打つんですが、全然わかってない。
「違う、その人犯人ちゃうで」と思わず大阪弁になりそうに。
この人の推理の浅さには、「相棒」の捜一、旧3バカトリオも脱帽です。
ちなみに「加藤武」と入れたら、予測変換で「よーしわかった」と出ました 苦笑。
③ 腹ちがいの姉妹多過ぎ説。
これはもう…昨今の風潮ではこういう発言はよろしくないんですが、
とにかく、家元の生命力がすごいんですよ。
「獄門島」では腹違いの姉妹が3人(全て殺されちゃいますが)
しかも、「女王蜂」では、4人いてすべて同じ年!
わかりますよ、大昔の田舎で、楽しみがないことくらい…
でもねえ、一人の女性と例えば3回関係を持ったとしても、避妊具のない時代、
恐ろしい命中率じゃないですか。
この生命力…本当、現代にあったらなあ。治療をしたり辛い思いをする人が減るのに、と切なくもなります。
というわけで、とてもくだらないブログを本日もお届けしましたが、言いたいことは
「横溝正史先生は天才なので、ぜひその世界を楽しんで欲しい」
ということに尽きます。
最後に、金田一フリークが作ってくれた「スケキヨの足図解」を貼って終わります。
あなたはどのスケキヨがお好みかしら。