10月の開講からじわじわ生徒も増えている「文章寺子屋」。
コンセプトは「あなたらしい文章」を書けるようになることです。
1 正しい文章と、あなたらしい文章の違いとは?
とても細かい話になりますが、
私は「語尾」にポイントがあると思っています。
例えば、先日文章寺子屋では「今年行きたいところ」
というテーマで文章を書いてもらい、
・なぜ行きたいのか
・読んだ人にもオススメしたいポイント
を盛り込むというお題を出しました。
受講生のお一人が「県内だけれどなかなか行けないある神社」
を書いてくれたのですが、最初に書いたのがこちら。
(文章の一部転載)
でも車で2時間だと、予定がほぼ1日空いていないと行く気になりません。
娘や旦那は神社に興味がないので、一人でもしくはお友達と行かないといけません。
そうは言っても県内なので、何週間も前から予定をたてて行くような場所でもありません。
ぽっと空いた一日、が必要なのです。
この文章を読んで「意味がわからない」という人はいないと思います。
つまり、日本語としては正しいし、意味も通じる。
でも、何となく読んでいて「…そっかあ」と感じてしまう。
その鍵は語尾に「ん」という否定形が続いていること。
否定形が続くと、知らないうちに読み手はマイナスなイメージを抱きます。
また「彼女らしくない文章だなあ」と思ったのもあります。
私は彼女を知っているので、
フットワークが軽くて、誰とでも仲良くできるイメージがある、
彼女が書く文章とは乖離があるなあと。
私は彼女を知っているから「彼女らしくないな」
と感じるだけにとどまりますが、
知らない人が読むと、明るいイメージが伝わらない可能性も。
ということで添削!
2 重要じゃない文章はできるだけ端折る!!
全体に説明的で長かったのも気になったので、
不要と思われるところはバッサリカット。
こんな感じにしました。
ただ、車で2時間かかるのと、家族は神社に興味がなく、一人か友達と行くしかない。
かといって、何週間も前から予定しておく場所でもないので、「ぽっとあいた1日」が勝負。
これを頭のどこかにしまっておけば、きっと「今日だ」とGoサインが来ると私は信じています!
体言止めを使いながら、「ない」という表現をうまく隠し(笑)
最後は、「!」を使うことで、彼女のはつらつさを出してみました。
コツとしては
・同じ語尾(特に否定形)が続かないよう注意
・語尾の使い方ひとつで印象が変わる
・「正しい」は前提だがあくまでも「自分らしく」
同じ内容を伝えていても、伝え方で印象はぐっと変わります。
言葉は火と同じ。
素敵な料理を作ったり、人に暖かさをもたらすこともできるけれど、
大切なものを燃やしたり、時には命を奪うことも。まさに炎上ですよね。
とはいえ、文章を書くことはとても楽しいもの。
人には「表現したい」という思いが絶対にあるから。
自分らしく、共感できる文章が書けるようになる
「文章寺子屋」は、随時入門生募集中です。