プロフィールとホームページのライター、増田有香です。
ライターという仕事にも「ブランディング」が必要で、
私は自己紹介をする時に「るるぶや東海ウォーカーでの広告原稿を経験し、
今は企業様のサイトや代表挨拶文を書いています」
と説明しています。
起業すると、私のような小規模の個人事業主でも、
コンサルさんに就く人がいるということを知り、当時はびっくり。
その方には大変お世話になりましたが、私の勝ちどころとして、
「人にたくさん会うこと。対面が強い」というアドバイスをいただいたため、
ある時、むやみやたらに人に会いに行ったことがあります。
今日はそんな時に遭遇した変な人の話。
美人秘書となぜ自ら名乗る?
不思議な出で立ちの女性
前述のように「むやみやたらに」チョイスしたので、
今から考えるとアタリもハズレもある。
その日は、以前も行ったことのあるビルのセミナールームで、
マーケティングを考える、みたいな講座をするとのことで申し込み。
私の期待としては
「有意義な内容のセミナーを受講し、そこで文章に困っている社長さんと出会う」
というもくろみだったのですが…。
受付に入ったところ、なんと…今日の受講者は私ひとり。
私の目論みとは違うので帰る、とも言えない。
しかも休憩を挟んで3時間みっちりあるセミナー。
そうこう考えていると、かなり地味で大人しい女性が入室、
「私こういう者です。今日の受付はこちらでお願いします」と名刺をくださった。
そこには「美人秘書」という肩書き。
しかし…目の前の女性は、とてもそれとは遠い感じ。
いえいえこれは決して悪口ではありません!(強調)
「美人秘書」と聞いて皆さんどんな印象を受けますか?
まあ、顔の造作は好みがあると思うのでいったん置いておくとして、
パリっとスーツを着て、ちゃんとした感が出るヘアスタイル、
ナチュラルメイクで清潔感があって…と想像されるのではないでしょうか。
ところがその方、まずはノーメイク。
もちろんファンデーションも塗っておらず、眉もボサボサ。
そして髪の毛も文字どおりだらーっと伸ばしたままで、
時々絡まっているようにすら見える…。
せめて服はと思ったのですが、微妙な紫っぽいセーターで、
どこを見ても毛玉がびっしり。
もうボトムスに目が行く余裕はありませんでした。
なんだか人前に出るようなお仕事もされているとのことで、
私の中には、はてなマークが毛玉のようにびっしり。
いいんですよ。個人の好みがあるから、美人と自分で言ってしまうのは。
でもそれなら、スーツとはいわない、毛玉の少ない服にして欲しい。
メイクも、わからないなりにファンデ・眉毛・口紅くらい付けてほしい。
あっけに取られていると、今日の講師がやってきました。
仕事とは、人に「申し訳ない」と思わせて
お金を吸い上げること…が持論の講師
何度も言うようにやたらめったら申し込んだものですから、
その方が、何の講義をしてくれるかわからずに行きました。
私は講座というより、そこに集まる人と交流したいと思ったので。
でも、たぶんマーケティングとかコンサルの仕事をされていた記憶。
少し恰幅のいい、私より5歳くらい年上の男性でした。
はっきりワードを書くと、その方が限定されてしまうので控えますが、
彼が「人がお金を出すのは、その人に申し訳ないと思うから」
というのが持論でした。
例に出したのはホストの営業。
女性がホストクラブに行く、そしてお気に入りを見付ける。
すると、女性はそのホストと素敵な時間を過したいと思う。
一方ホストは、その女性からお金をできるだけたくさんもらいたい。
そういう場合は、とにかく女性に対して尽くし、
小さなものをプレゼントし、すきあらば電話やメールをする。
そうすると女性は「私だけ頼ってくれてるんだな」
「あまり余裕もないのにプレゼントしてくれるなんて悪いな…」
と思うようになる。
そこでお金が発生する。
それが「仕事」だと、その人は言い切りました。
なんじゃそら???
当時の私は経営やらお金の動きをどうこう言える知識もなく、
「勉強になりそう」というものを片っ端から受けていました。
でもこれが「違う」というのは感覚でわかる。
やがて、私が納得いかない反抗的な態度を取っていたのが伝わったのでしょう。
講師は、急にヒートアップ。
「もう、今日はキミのためだけに講義をするから!」
といきなり燃え始めました。
そして美人秘書はというと、筆箱から小さなはさみを出して、
枝毛をチョキチョキ。
高校生以来だよ…こんな光景を見たのは。
この女性は何者? 講師の愛人?
ぼけーっと話をきいていたところ、講師は急に私につっかかってきました。
これは逆ギレなのか?
急に豹変した講師の真意は未だ知れず。
内容ははちゃめちゃ過ぎて憶えていないのですが、確か、
「キミがイマイチ売れていないのは自分自身のせいだね」
「こういうことも知らないなんて、それで何年働いているの?」
みたいなチクチクした言葉を、講座の途中途中に挟んでくる。
挙げ句、いろいろな問題を出して
「これはどう思う?」と威圧的に聞いてきたので、私が
「はい、これこれこう思います」と答えると、
「…はあ~(ため息)だからダメなんだよ」
と呆れたように言ってくるのです。
さすがにこちらも腹が立つわ悔しいわで、そのうちとにかくハイハイとうなずき、
時が経つのをただ待っていました。
すると!
「今、キミ、とっても腹が立っているでしょ」
と半笑いで言います。
私も「そうですね…いい気はあまりしていません」とハッキリ伝えると、
「それは僕の思った通りだよ!
キミは僕の思った通りに動いてくれた。
僕はキミを怒らせたかったんだからね!」
なんじゃそら?(2回目)
結局、その人は大量のプリントもくれ、家が事務所に近かったこともあり
「キミのことが気に入った。キミはきっと売れるよ。
ぜひ僕のコンサルを受けに来て欲しい」
受けるかい!!!
自称美人秘書は愛想もなく、私を見送ってくれましたが、
私は無駄な講座の上、時間も延長し、
講座の後にいこうと思っていた「ボヘミアンラプソディ」の開演に遅れ、
最前列の一番はしっこで、フレディが常時ゆがんだ姿で映っていたのを、
今も恨みがましく憶えております。
そして…その日、夫がプレゼントしてくれた、お気に入りの手袋を片方無くしました。
後日、映画館にも問い合わせましたが見つからず。
落としたものが見つからない人間ではないので、これには驚き。
最後まで印象に残るセミナーでした。
格言
「セミナーはちゃんと調べてから行こう」(当たり前だけど)
ちなみにその方はまだ仕事は続けられているよう。
「●●先生」と呼ばれている投稿が上がっていますが、
どんな人が、彼のことをリスペクトしているのか謎過ぎます。
美人秘書さんも、その方とはわからない盛り盛りの写真で、
検索したところ、たまにFacebookで活動を発信されています。