不定期ではありますが「文章添削」や「文章作成100本ノック」など、
イベントの中で文章を作ってもらい、その場でzoomを繋ぎながら添削する、
そんな試みをしています。
「添削」というとちょっとキツい感じになりますが、
私がやっているのは、基本的に赤ペン先生。
気になるのは「じゃあ、プロが入ってそんなに文章って違うの?」
ということ。
そこで、お題を出して書いてもらった文章を、私がどう直したか、
その結果、どういうイメージに変わったかをご紹介します。
「気になっていた川沿いのカフェへ」
そんなお題から視点を定めて書く
私の文章講座やイベントでは、お題を出して文章化してもらいます。
今回の条件は「下のお題でブログを書く」です。
・気になるカフェへ行った
・場所は川沿い
・仕事や気になることと結びつける
という3つ。
ただし「一緒に行った人」や「何を食べたか」などは自由。
というものです。
お題で「仕事や気になることと結びつける」というのがポイントになります。
その人らしさが出ますからね。
そして、クリエーターをしている受講生さんが書いてくださったのが、コチラ。
以前から気になっていた
川沿いのカフェに今日初めて行ってきました。
テラス席は日差しがたっぷり。
川から吹いている風はとても気持ちがよくて
普段パソコンの前に張り付いている体と心がほぐれていきます。
嬉しいことにWi-Fiがつながっているので
ここならパソコンをもちこめば憧れだったテラスで仕事もできちゃう。
煮詰まったときのとっておきの仕事場に密かに認定しました。
モーニングはトースト以外にもサラダ、ヨーグルト、
茹で卵付きや和食ベースのもメニューもあって満足感バッチリ。
すごくオススメだけどあまり教えたくないステキカフェでした。
どうでしょうか?
少し読点(、)が少ないのは気になりますが、まとまっていて美しいですし、
日本語の使い方も、間違っているところはありません。
でも…
「その人らしさ」だったり「その人の着目点」が浮かばず、
まとまっているけれどインパクトに欠ける、そんな印象もあります。
そこで考えたのが、
「彼女はクリエーターなので普段1人で仕事をしている。
だから煮詰まる。そんな気持ちが根本にあるのかな?」
ということ
名古屋だけに、モーニングの豊富さも伝えたいと言われていましたが、
それを入れたことで、焦点がぼやけちゃったのでは?
とも思いました。
そう伝えてみると、そうそう!!と笑顔で答えてくださり、
・クリエーターはカッコイイと思われるけど、孤独
・そんな時にカフェを使うといいのでは?
・同じく、1人で仕事している人にも薦めたい。
こういうことを中心にしましょうと、アドバイスしました。
伝えたいことはひとつに絞り、
深く掘り下げ、人を巻き込もう!
こうしてできあがった文章がコチラです。
今日は、以前から気になっていた、川沿いのカフェにいきました。
気になっていた理由は、外から見た時「wifi完備」の文字があり、
パソコンを持ち込めば、風に吹かれながら仕事ができるなーと思っていたから。
というのも、私の仕事はカッコイイと思われがちですが、
作業自体はとっても地味なんです。
ずーっと画面を見ている、いわば半径1mの世界。
特に私のようにフリーでやっていると、
誰とも話さないから、気分転換ができず煮詰まることも。
だからこそ、自然や緑を感じながらだったら、
もっと楽しく仕事ができるし、煮詰まった時にもいいかな?
って思ってたんです。
用意された席はたまたまテラス席で、
今日は天気もよかったので、日差しがたっぷり。
川から吹いている風は、とても気持ちがよくて、
普段パソコンの前に張り付いている、体と心がほぐれていきました。
想像どおり!!
憧れだったテラスで仕事ができました(笑)。
煮詰まったときの、とっておきの仕事場にしようと思ったので、
○○にお住まいの方はどうですか?
本当はあまり教えたくないけど(^^)
気になる名古屋が誇るモーニングですが、
トースト以外にもサラダ、ヨーグルト、茹で卵が付いていました。
他にも和食ベースのメニューもあって満足感バッチリですよ!
いかがでしょうか?
彼女が「気になっていた理由」
「なぜそこで仕事をしたいのか→1人で煮詰まるから」
という部分が掘り下げられ、かつ、同業者には「うんうんそうそう」って思われる、
そんな文章になったのではないでしょうか?
また、名古屋モーニングの情報もちょっと付け加えることで、
「へえ~名古屋ってこんなにボリュームあるモーニングなんだ」
というご当地オトク情報も発信できます。
こんな風に、お題ひとつとっても、注目するところは違ってきます。
同じカフェでも「料理の味」「ロケーション」「インテリア」「カトラリー」と、
それぞれ興味の対象や仕事によって、見るところ、掘り下げるところが変わってくるんです。
明日は、同じ話題で「スタッフがイケメンだったからテンションが上がった!」それを掘り下げると「あなたらしさ」「あなたが仕事で大事にしていること」
というのが、読み手に伝わるんですよね。
掘り下げ、人を巻き込む(共感してもらう)ことが大事です。
という例の方の添削をご紹介します。