「ライターという仕事は稼げるのか否か」
という話題についての前半はこちら
というわけで後半スタート
3.ライターを辞めた人の理由
ライターを続けている人の理由
そうこうして順調に来ていたのですが、
仕事を受けすぎたあとの「上昇あるある」なんですが、
よくない人もよってきちゃいました。
私の場合は、電話をしているうちにいきなり怒鳴られる、
明らかな不払い、契約の行き違い。
まとめて来たのでダメージが強く、主治医のすすめもあり、
「数ヶ月だけ休もう」と決めた少し後から、コロナ禍に。
国の政策のお陰で、売上は計算上なんとかなっていますが、
最盛期に3社と契約していたのが、どこもコロナ直撃の業界だったので、
私も同じように大打撃を受けました。
この5年を振り返ってみると、
周りで優秀なライターの先輩が、結構辞めています。
私が尊敬していた方は、本当に取材も文章も完璧な方でしたが、
紙媒体がwebに変わる際、季刊誌の発行が減った、というだけで
「もう普通のお勤めをする」と辞められました。
また、名だたる雑誌で働いていた方、
私と同じ頃に活動してきた方、
「ライターになりたい」との希望で指導していた女の子。
みんな、今は違う仕事をしています。
女性はライフスタイルにも変化があるので、
ライターとは違う生活を選択したのかもしれません。
それでも、一握り「とても稼いでいます」的な人がいます。
私がそれを知ったのはTwitter。
文章は上手でわかりやすく、
どうやら年収1,000万円くらいはある様子。
たまたま「ライターが足りない」と募集をされていて、
内容的にも合っていると思い応募したところ…
見事撃沈。
まあこういうのは相性なので、仕方ないと思っているのですが、
その方のやり方は
「たくさん仕事を取ってきて、いろいろな人に回す」
というやり方。
ライターの仕事が儲かるかどうかのポイントはここです!
(とても大事なことなので赤字の太字の大きな字です)
4.成功事例は4パターン
必要なのは「ブランディング」
周りを見ていると、
・仕事を取れて、なおかつ執筆もしていて、順調
という方はほぼいません。
あるのは、
①仕事をめちゃくちゃ取れる人(こういう人は売ることが上手く、ライターという仕事でなくても売れる)
・文章がめちゃくちゃ上手い人(職人気質。売ることは下手)
・同業者と組んでいる(配偶者がカメラマンやデザイナーなど)
・高く見える人(スター性やカリスマ性があるかないか)
この4つのパターンに分かれると思います。
4つの中からはだいたい1つしか得ることができず、
お察しのとおり2番目の私は、跳ねることは難しいと捉えています。
念のため1番と4番はトライしてみましたが、
なんだか自分に嘘をついているようで、苦しくなって辞めました。
まあ、売ることと作ることを一緒にやるのは、
助手もホールもいないオーナーシェフが店をやるようなもの。
私は、こんな簡単なことに本当に気づきませんでした。
ライターになるには、当たり前ですが
「書くことが好き」という気持ちが大前提です。
でも、それだけで稼げる仕事ではないと、痛感しています。
私の場合は結婚しているので、何とか日々暮らすのには困りませんが、
もし未婚だったら、途中で辛くてお勤めに変わっていたかもしれません。
なので、ライターが稼げるかどうかは、
結局はブランディング力であり、
4つの中で、自分にどれが備わっているかを見極め、
2だった場合は、しっかりと考える必要があると思います。
5.当たり前すぎますが、
ライフワークかライスワークか
仕事において「ライフワークとライスワーク」とよく言われます。
例えば、普段はお勤めしているけれど、週末カフェでバイトするとか、
パート社員としてベースは稼ぎつつ、アクセサリーを売るとか。
こういうのも、見せ方次第で後者がメインとなり、
しっかり稼げる方もあると思います。
私はこの場合「普段は何かしらパートをして、空いた時間でライター」
になると思っていたのですが、最近
「仕事の内容を、ライフとライスに分ければいい」
という、至極当たり前のこと(そして誰かもきっと言ってくれていた)
に気付き、仕事を分けることにしました。
営業ができないんですから、それはもう「すっぱり諦める」しかない。
とはいえ、諦めるとは明らかにするという意味。
自分ができないんだから、仕事がありすぎて困っているところに対し、
過剰に求めすぎず、得意を活かした仕事にすればいいと思ったのです。
「制作会社の下請け」というと響きは悪いですが、
「優秀な営業マンを持つライター」と意味は同じ。
ただ、営業マンはお金をくださる方なので、
少し形態は違い、やり方は守らなくてはいけません。
でも、困るほどに仕事を抱えている。
書ける人を待っている。
といっても私にはライフワークとして
・プロフィールの作成
・文章寺子屋
・ブログやニュースレターの代行
という3つの大切なお仕事があります。
こちらは「私に」と言ってくださったお仕事で、
関係性も密ですし、ライフワークとして楽しくやるお仕事。
全てが後者の仕事になるのは理想かもしれないですが、
「現時点」ではこれがベストだと思っています。
ライターにはいろいろな稼ぎ方があります。
初期はランサーズで死ぬほど書いて、
一文字0.1円(つまり10000文字書いても1,000円)
と言う仕事をこなしながら、経験を積むというのもありでしょう。
ランサーズについては前半にも書きましたが、
「優秀な人もいる」という話なので、ちゃんと選べばOKかもしれません。
ただ、私が過日面接を受けた制作会社さんは、
「ランサーズに頼むという選択肢はない」
とはっきりおっしゃっていました。
自分が実際に会って、一緒に働く人に継続的に頼みたいからだそう。
というわけで、いろいろ書いてきましたが、自分には
「どういうやり方が向いているか」
「そうなると金銭的にはどうなるか」
というのを見極めることが、ライターには必要なのではないかと思います。
せっかくフリーになっても自分の色が出せないのはとても辛いです。
少し逸れますが、私の推しているミュージシャンは、
知る人ぞ知る実力派で、テレビには出ていませんが、界隈では有名。
数年前、テレビに出る機会が増えた時があり、
「これは跳ねるかも」というタイミングがありました。
でも近くにいたマネージャーさんが、何年か後に語ったのは
「このやり方を続ければ売れると思った。
でもすごく苦しそうだった。
だからこれは良くないと思って辞めた」と。
「好きなものを作り、欲している人に認められる」はずが、
「売れるために、要望に合わせて作る」というスタイルになり、
本人が辛そうだったのを、マネさんがキャッチしてくれたのでしょう。
私は彼の心が壊れなくて、本当によかったと思います。
クリエーターの仕事も似たようなものがあります。
もちろんお客さんあってのことだけれど、それだけじゃフリーの意味がない。
かといって芸術家でもないから難しい。
もちろん中には「好きなスタイルで稼いでま~す」
とニコニコされている方もありますが、
だいたい営業が上手いし、「これはビジネス」としっかり割り切っている。
つまり、お金になるなら売るものは何でもいい種類の人。
でもそうじゃない人は、なかなか難しい。
というのが私の考え方です。
異論は認めますが、議論をする気はなく、
記録として残しておきます。
と言いながら、来年になったら金の亡者になっていたりして(笑)。
※今回の前後編はあくまでも個人の考えです。
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