昭和は「カレー味の●●と●●味のカレー」
90年代に「究極の選択」って流行りましたよね。
「カレー味の●●か、●●味のカレーどちらを食べる?」
という、本当にとんでもない究極の選択。
「お通夜で漫才」「葬式で万歳」
なんてのもありました。
不謹慎だとは重々承知ですが、
日本語遊びとしては面白く、
なんとなくふざけていたのも、バブルだなあと思います。
あれから30年。
今年中1になる娘が、
「おかあさーん、究極の選択をしてもいい?」
と聞いてきたので、早速トライしました。
令和の「究極の選択」は、
人生観を考えさせる重いものだった!
娘の出題はこちら。
「死ぬ時期がわかるのと、
死ぬ原因がわかるのと、どちらがいい?」
まさに究極の選択。
その深刻度はカレー味の●●とは大違い。
私はう~~んと考え込みました。
そして出した答えは「死ぬ原因」。
理由を聞かれたので、
「原因がわかれば対策が取れる。
病気ならそれにならないように健康管理し、
不慮の事故なら常に危機管理をしておく」
と答えました。
そして娘はどちらなのかを聞いたところ
「私は時期。
だって決まっていればそこまで思う存分に生きられるし、
計画が立てられるから」
むむ、君は「死」が恐くないのか?
豆腐メンタルの私とは大違い。
まあ生まれたての時から「私は私、この子はこの子」
と、違う物体(笑)として見てきたので、
なるほど親子でも似ているとは限らんと思った次第。
それで遡ると、私の理由の
「事前に管理」というのは、大人ならではの発想では?
と思いはじめました。
文章塾「寺子屋」で実施したところ、
見事全員が同じ答えに!
たまたま文章寺子屋の授業の日に近かったので、
受講生に「どちらかを選択し、その理由を述べよ」
という文章を書いてもらったのですが、
見事みんな同じ答え!!
しかも理由も似たり寄ったり。
「事前に防ぐようにする」
という思考回路が同じだったというのは、類友という問題ではなく、
大人はそう考えるのでは? と思い始めました。
さらに「不慮の事故」に関して、全員が
「車に気をつける、落下物に気をつける」からはじまり、
「もう家から出ない」という答えまで。
でも…それって生きていることになるのかな?
全然楽しくなくない?
美味しいものも存分に食べられず、
死ぬのを気にして生きるなんて、と。
ちなみに私の書いたものはこちら。
「究極の選択」というクイズが再燃しているという。
昭和時代には、「カレー味の●●と、●●味のカレーどちらを食べる?」という、
まさに「どっちもいや」という選択肢。
そして令和の選択肢では、少し人生を考えさせるもので
「死ぬ理由がわかる」と「死ぬ時期がわかる」というもの。
どうやらtiktokなどのショート動画で流行っているようで、中1の娘が私に質問してきた。
私が迷わず選んだのは「死ぬ理由」。
理由は簡単。「その理由がわかれば、死ぬことを防げるから」だ。
例えば、病気で死ぬとしよう。
多い理由はがんだろうから、それを防ぐために、
食べ物に気をつける、定期検診をこまめに受ける、生活習慣を整える、
などしていけば、死を免れる可能性が高くなる。
もし事故や、他人から危害を加えられるということであれば、家から出なければいい。
ところがここでひとつの疑問がある。
「家から出ない生活」というのは、果たして楽しいのだろうか。
そして、いつまで家から出なければいいのだろうか。
そして「死ぬ理由」が事故であっても、
「いつ事故に遭うのか」がわからなければ、一生家から出られなくなる。
それでは軟禁と同じだ。
「死ぬ時まで精一杯」。
これが人間のやるべき仕事。
これしか日々を充実させる方法はないのかもしれない。
まあ授業中にちゃっと書いたので、粗い部分はあるが、
こういうクイズひとつとっても、
その人の人生観、価値観がわかる。
また、言葉遣いやリズム、特に「語尾」において、
文章のイメージは大きく異なる。
こちらの例は、上記を堅苦しく書いたのち
「では語りかけるように、くだけて書き直そう」
ということで、とある受講生さんが書いたもの。
私だったら、「死ぬ理由」を選ぶかなぁ。
何でって、理由がわかれば、対策ができるから。
病気が原因なら、身体にいいもの食べたり、トレーニングしたりして、身体により気をつけるし、
事故とかなら、その状況に遭わないように日々気をつけると思う。
もしも、誰かから危害を加えられるのであれば…
もう人付き合いやめとこうかな…。
でも、死にたくないからってこんなことばかりに気を遣う人生、面白くないよね。
あんまりにも面白い理由だったら、もう抵抗せずに受け入れて、
いっそ、ブログで発信しちゃうかも。
危険に遭わないための方法なんて、引きこもるしかないもん。
と…こんな小出しな情報をもらうくらいなら、
何も知らずに精いっぱい生きたいよ。
時期も理由もわからないまま、
「死ぬまで精いっぱい生きる」。
私はそれでいい。
いや、私はそれがいい。
(一部修正加筆)
ひとつのテーマだけでも、文章の書き方は無限大。
お人なりって、必ず表われるから、
楽しい。でも気をつけないと伝わらなかったり、
曲がって伝わってしまうことがある。
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