会社にとって、人材は「人財」といわれ、新卒でも中途でも、よい人財がいれば採用をしたいですよね。
最近の社員は「待遇」を一番気にするという話ですが、それでも社内の雰囲気は気になるところ。
人間関係がよければ居心地がよく、特に女性にとっては重要な要素だと感じます。
そんな時に参考にしたいのが「社員の声」。
そこで今回は、なぜ社員の声がサイトにあるといいかをお伝えします。
理由1
規約で「性別や年齢」が書けないから
かつてはハローワークにしても求職雑誌にしても「応募は40歳まで」「今回は女性のみ採用」
という表記がありましたが、今は規則により記入することができません。
「誰でも平等に」という意向からです。
でも…実際会社に勤めている方ならおわかりのように、
「正直バリバリ働いて欲しいから20代がいい」
「受付の女性が辞めたから女性がいい」
「いくつかの企業で経験を得た、できれば40以上の人がいい」
など、希望があります。
でもそれを書いたらアウト。
とはいえ逆に、条件を指定しないことで「本当はベテランが欲しかったのに」「男性がよかった」
というミスマッチが起こり、採用側も時間を無駄にしてしまいますし、
応募する側も「だったら最初から言って欲しい」と思うでしょう。
こうなると企業そのものの印象も悪くなることに。
そんなミスマッチを防ぐためにも「社員の声」を活用しましょう!
例えば…
「僕もですがスタッフは20代が中心。
Z世代ということもあり、自分たちの価値観を大事に、
プライベートを充実させています」
と書いてあれば、30代以降の人は応募を辞めるでしょう。
また「社員代表として告げる!」的な感じで、
・じっくり考えるタイプの人が向いていると思います
・30代の女性が多く活躍しています
・土日出勤の仕事ですが、平日はどこもすいていて快適です
・給料は1割減りましたが、家族だんらんの時間が増えました
・転職組が多いですが、いろいろな経験をしている先輩なので相談がしやすい
こんな感じに書くと、マイナスがプラスになるので、それも含めておすすめです。
規則としてNGになったからこそ、「社員の声」を通して職場の条件を伝えましょう。
これは「社員の声」ページのかなり大きなメリットだと、私は考えています。
メリット2
社員の声が、よきブランディングになる
最近は仕事を探す際、転職サイトや求職サイトを見る人が大半ですが、
サイトを見て興味が湧いた場合、実際に貼ってあるリンクをじっくり見るのではないでしょうか?
そして、冒頭で書いたように「会社の雰囲気」が一番にじみ出るのが「社員の声」。
写真ひとつ、言葉ひとつで、その会社の印象は伝わってしまいます。
勝手なものですが、求職者はそれだけで「楽しく働けそうか・自分に合いそうか」を見ます。
そうなると、会社の働きやすさや雰囲気を伝えてくれるのは、お客様ではなく社員。
1でもお伝えしたように、自社の雰囲気を防ぐことは、ミスマッチを防ぐことにも役立ちます。
ちなみに、SEOはリクルートサイトでは必要ないと考えています。
理由は、休職者がダイレクトにあなたの会社を検索し、たどり着くのは困難だからです。
前述のように、動線は「求職サイト」→「興味が湧いたらリンク先」と動きますが、
求職サイトは莫大な資本でSEO対策をしているので、
よほどの大手ではない限り、SEOから自社サイトを見てもらうのは難しいのです。
また、最近のGoogleはキーワードによる検索もさることながら、
「読む人がどれだけ得をするか」「読む人にとってどれだけ有益か」を認識しています。
社員の声にある文章がきちんと書いてあれば、すなわち読者にとって有益なものと判断され、
グーグルからの評価も上がるという流れになります。
「社員の声」に絶対に入れたいコンテンツとは?
「社員の声」が有益であることがわかったところで、
実際に社員にインタビューをする際、どんなことを書くと読みやすいかをお伝えします。
基本的には、「プロフィールの書き方」でと同じになりますが、その方の経歴やお人なりを入れること。
順番は
・過去
・現在
・未来
です。
具体的にひとつずつ、必要なコンテンツを挙げるなら、
【1】過去/新卒の場合
- どんな業種に進もうと思ったか、その理由
- 過去、アルバイトやサークルで学んだこと
- 今の会社にたどり着いた経緯
- ここを受けようと思った決め手…など
中途の場合
- これまでの職歴
- 過去の退職理由
- この会社に応募しようと思った決め手
- 他業種に転職の場合はその理由
- 転職に対して家族がどう言ってくれたか…など
【2】現在
- 業務内容や1日の仕事の流れ
- どんな時「自分に合っているな」と感じるか
- ここにしてよかったと思った出来事
- 今の課題と、取り組んでいる内容
- 転職した場合、以前の悩みは解決できたか…など
【未来】
- この会社で実現したいこと
- これからの目標
- チャレンジしたいこと
- 求職者へのメッセージ
- 自分の会社に合いそうな人物像
また、発信の仕方で、簡単なQ&Aスタイルで仕上げるケースが多いですが、それだと読み飽きます。
例えばこんな感じ。
Q「山田さんは4月に転職しましたよね」
A「はい」
Q「現在の仕事はなんですか?」
A「ドライバーの仕事です」
Q「今、おいくつですか?」
A「40歳です」
Q「なぜ前の会社を辞めたのですか?」
A「夜の運転が多くて家族との時間が持てなかったからです」
Q「転職した後は、それは解決できましたか?」
A「はい。改善できました」
これでは読者にとって負担ですし、面白くありません。
こういう場合は、山田さんが語る一人称に直しましょう。
大切なのは「具体的な体験」を入れること。
これを心がけるだけで、文章はぐっと魅力的になります。
今年4月に入社した山田です。年齢は40歳です。
私はずっと好きだった車の運転を仕事にしたく、ドライバーになりました。
結婚は35歳の時で、5歳年下の妻が夜食の弁当を持たせてくれたりと、元気に働いていました。
しかし2年後に長男が、その2年後には長女も産まれ、気づけば私が見るのは子どもの寝顔ばかり。
妻は『大丈夫よ。仕事頑張って」と言ってくれましたが、このままだと後悔するかも…と思い始めました。
そこで心機一転、転職しました。
夜勤がないので給料は少し減りましたが、昼の勤務になったので、
早番の日は夕食やお風呂も子どもと一緒。
月に何度かは土日に休みが取れるので、家族で一緒に出かけることが増えました。
いかがですか?
山田さんが、山田さんの人生を語ることで、ぐっと臨場感が出てきたのではないでしょうか?
人の人生は、何も有名な人にだけ「ストーリー」があるわけではなく、
どんな人にもその人生があり、経験があり、大切にしたいことがあります。
社員の声は単なる「会社案内の一部」かもしれませんが、
こうして語ってもらうことで、社員も「会社の一員である」という自覚にも繋がります。
まとめ
というわけで、
- 採用ページという存在の特色
- 社員インタビューの重要さ
- 具体的な質問事項と発信のコツ
をお伝えしましたが、皆さんのリクルートページはいかがですか?
今後、よい人材が集まるよう、会社のコンセプトや条件だけでなく、
「社員の声」にも注目してみてください。