年明けの時点では、完全に売り手市場だった日本でも、コロナの影響で事情が変わってきています。
とはいえ、「よい人材がいればぜひ採用を」と考えている企業様も多いと思います。
そんな時、会社の特色や待遇のほかに効果的なのが「社員インタビュー」や「社員の声」。
今回は、
- なぜ「社員の声」が必要なのか
- 社内で社員インタビューをする際の具体的な質問事項
- ブログやサイトでどう発信するといいか
ポイントをまとめてみました。
「社員の声」=「お客様の声」
& SEOよりブランディングの強化を
仕事を探す時、求職者が何をまず見るかというと、ご想像通り「転職サイト」や「求職サイト」ですね。
大手が展開する転職サイトを見て情報を知り、興味が湧いたら「どんな会社だろう?」と、リンク先の会社のサイトをじっくり見るという動線が多いと思います。
そんな時に必要になるのが「社員の声」です。
なぜなら社員の声というのは、お店に例えると「お客様の声」と同じだからです。
この印象で会社の雰囲気が伝わり、「楽しく働けそうか・自分に合いそうか」を見ることができます。
つまり、社員の皆さんが「うちはこういう会社ですよ」というブランディングをしてくれる。
飲食店を選ぶ時や何かを購入する際に参考にする、口コミサイトやレビューと同じ存在なのです。
もちろん、検索する人がわかりやすいように「業種」「エリア」を入れることは必須ですが、その上で
- いかにわかりやすく
- 自社の魅力を伝え
- できれば検索があがりやすい
こうした文章を作ることが、今後はますます必要になってくるでしょう。
特に採用では「マッチング」が必須なので、自社のカラーや働く人の声を入れることは、ミスマッチを防ぐ上でも大変有効です。
ではなぜ、SEOには力を入れなくていいのでしょうか?
おそらく、あなたの会社がホームページを立ち上げた時、何らかのSEO対策はされていると思います。
でも、仕事を探している人が、ダイレクトにあなたの会社を探し当てるのはかなり困難なこと。
なぜなら、大手求職サイトは莫大なお金をかけ、自社サイトを検索に上がるような対策をしているからです。
かつては「エリア」「業種」といったキーワードを大量に入れれば、検索アップが望めました。
しかし5年以上前から「読者にとって有益な情報が載っているのか」をGoogleが認識できるようになり、単語だけを散りばめて日本語になっていない文章を、排除するようになったのです。
こうした数々の状況下で、大手求職サイトを押しのけて、検索上位になるのは難しいといえます。
ですから、求職者の人がサイトを見た際「こんな先輩たちがいる会社で働きたい」というブランディングをする方が響きますし、リクルート・採用におけるSEO対策は限界があるので、あえてブランディング>SEO対策を、私からご提案したいです。
社員インタビューで入れたい質問事項と、
発信の仕方のコツ
引用元:https://www.photo-ac.com/profile/900692
社員インタビュー=ブランディングということをお伝えしたところで、実際の発信についてお話しします。
「プロフィールの書き方」でもご紹介しましたが、同じく求職者が知りたいそうなことを
- 過去
- 現在
- 未来
に分けて考えるとわかりやすいかと思います。
転職も含めて、ざっと挙げてみましょう
1.過去
(新卒の場合)
- どんな大学で、どんな勉強をしてきたか
- アルバイトやサークルで学んだことは?
- 就職活動で狙っていた業種・職種
- 今の会社にたどり着いた経緯
- 今の会社を「受けよう」と思ったきっかけ…など
(中途の場合)
- これまでの職歴
- (同業でない場合)なぜ職種を変えようと思ったか
- 直近の退職理由
- この会社にしようと思った理由
- 転職や退職に際し、家族はどう言ってくれたか…など
2.現在
(新卒の場合)
- 現在の業務内容
- 1日の仕事の流れ
- 仕事をしている中でのやりがい
- 「よかった!」と思った出来事
- 困った時に、誰に何を相談し、どう解決したか…など
(中途の場合)
- 現在の業務内容
- 1日の仕事の流れ
- 退職した時の悩みは解決できたか
- 転職したことでの変化
- 仕事をしていて楽しいこと…など
3.未来
(新卒・中途ともに)
- これからチャレンジしたいこと(資格取得・ステップアップ)
- この会社で成し遂げたいこと
- 仕事・プライベートを含めた自分の夢や目標
- 求職者へのメッセージ
- 自分の会社に合いそうな人物像
以上、主要なことを挙げましたが、一番最後の「自分に合いそうな人物像」というのはかなり重要。
というのも現在、応募要項に年齢や性別を書くことは禁止されています。
ですから「明るくてハキハキしているより、じっくり考えるタイプが向いていると思います」や「30代の女性が多く活躍しています」と社員に語らせることで、暗にターゲットを絞ることができるのです。
「平日休みだけれど、好きなサーフィンをする時、海がすいていていい」とか
「前職に比べて給料は1割減りましたが、家族との時間と健康の大切さを実感しています」という「マイナスをプラスに転じさせる」一文を入れるのもいいですね。
そして、発信の仕方にもポイントがあります。
「社員の声」は、Q&A方式で仕上げる企業さんがほとんどかもしれません。
例えば、名古屋製造の山田さんのインタビューだとすると、こんな感じです。
Q「山田さんは転職組ですよね」
A「はい、今年の1月に転職してこちらに入社しました」
Q「今、おいくつですか?」
A「50歳です」
Q「前の会社を辞めたのはなぜですか?」
A「もともとは名古屋製造と同じ車関係で製造の仕事をしていましたが、親の仕事を継ぐために退職したんです」
Q「その後うちの会社に?」
A「3年経った時に息子に代替わりしたので、自分の天職だと思う製造業に戻ったんです」
Q「転職して、どんな感じですか?」
A「家の仕事はあまり好きじゃなかったので、好きな仕事に戻れてとても嬉しいです」
内容はわかりますが、QとAが永遠に続く文章を見るのは、読者にとって負担です。
これを山田さんの一人称に直してみます。
今年1月に入社した山田です。年齢は50歳です。
私は元々製造業で働いていたんですが、親の仕事を手伝うことになり、退職しました。
そして3年前、仕事を息子に任せることになり、引き継ぎも終わったため、もともとやりたかった製造業に戻ったんです。
家の仕事はそこまで好きじゃなかったので(笑)、好きな仕事に戻れてほっとしています。
仕事が終わってからのビールも、心なしか美味しく感じるんです。
いかがですか?
文章が短くなった上に読みやすく、山田さんの言葉で語ることで、この方のお人なりも感じられませんか?
このように「見せ方」で、受け手の印象は大きく変わるので、単に質問と答えを羅列するのではなく、読み物としても楽しめる文章を作ることを、心がけてみましょう。
まとめ
今回は、
- 採用ページという存在の特色
- 社員インタビューの重要さ
- 具体的な質問事項と発信のコツ
をお伝えしました。
ぜひ、臨場感あふれる文章で、素晴らしいマッチングをしてみてください!
インタビューは綴屋の得意分野ですし、以下のリンク先の他、実績をお送りすることも可能です。
もしお手伝いできることがあれば、お気軽にご相談ください。
社員様インタビュー/丸玉運送様 リクルートサイト:http://recruit.marutamaunsou.co.jp/archives/voice