プロフィール・webライターの増田有香です。
推し活のためにTwitterをやっている私ですが、
本日のトレンドに「体言止め」という聞き慣れないワードが。
発端は、鴻上尚史さんの投稿で、
その後「体言止めは美しいのか」という意見が交わされてきます。
私が体言止めを使うのは、
雑誌畑出身というのが大きいのだろうか?
まずはスクショを貼ります。
鴻上さんによれば、このようにですます調で提出したところ、
20箇所も「体言止めにして欲しい」という依頼がきたため、
掲載そのものを断ったというお話。
確かに鴻上さんのこの文章を拝読すると、
体言止めにしない方がいい。
なぜなら「新しく大人になるみんなへ」という温かいメッセージが、
語る感じで伝わっているからです。
でも、投稿の中に、プロのライターや編集者の
「体言止めは極力使わないよう教わった」
「体言止めが美しいなんてありえない」
という声がたくさん集まり、「はて?」と思った次第。
↑のように、私は頻繁に使うんですよ。実は。
しかも、ブログやプロフィールの講座では、
「体言止めもたまに使ってみましょう」と教えているんです。
恐らく、私は雑誌畑の出身なので、
文字数をなるべく少なくするために、体言止めを多用してきました。
それは、誰かから教わったとかではなく、半ば仕方なくです。
例えば、
「前菜には、シェフの世界観を表現しました」より
「前菜には、シェフの世界観を表現」
とすれば4文字も浮くからです(浮くという表現もアレですが)
子どもの作文のようになりがちなブログは、
語尾に工夫を加えるだけで、少し締まる。
例えば、起業すると「ブログを書きなさい」ということをまず言われます。
少しデフォルメにはなりますが、ある講演会に行ったブログを、
例として書いてみます。
今日は、友達の紹介で知り合った、
山田さんの講演会に伺いました。
山田さんはご自身が悩んだという子育ての経験から、
「子どもを幸せにするなら、まずお母さんから」
ということを、何度も言われていました。
その後、場所を変えてランチをいただきました。
イタリアンのお店だったので、
前菜・パスタ・メイン・デザートのプリフィクスで、
お腹いっぱいになりました。
初めて出会った人ばかりでしたが、
山田さんのお心遣いで席替えもあり、
たくさんの方とお話することができました。
LINEやFacebookでの繋がりもでき、
今後、自分のビジネスにも役立つと思います。
いかがでしょうか。
これはかなりデフォルメになっていますが、
過去のことを書くと、どうしてもすべて「ました」になりがち。
私がいつもお伝えしているのは
「語尾に変化を持たせましょう」ということ。
今回、話題になった鴻上さんの文章は、
でしょうか
ですね
です
ます
ことです
でしょうね
と、微妙に語尾が異なります。
ですから、リズムがうまい具合に崩れ、
読みやすくなっているのだと、私は感じます。
でも初めて文章を書くと、ともすると例文のようになりがちで、
一番崩しやすいのが「体言止めを使う」という方法。
今日は友達の紹介で知り合った、
山田さんの講演会に伺いました。
山田さんが掲げるテーマは
「子どもを幸せにするなら、まずお母さんから」。
ご自身が子育てに悩んだという経験から、
常に何度も、そのことを受講生に伝えているそうです。
その後、場所を変えてランチへ。
イタリアンのお店だったので、
前菜・パスタ・メイン・デザートのプリフィクス。
お腹いっぱいになりました。
初めて出会った人ばかりでしたが、
山田さんのお心遣いで席替えもあり、
たくさんの方とお話しでき、大満足。
LINEやFacebookでの繋がりもでき、
今後、自分のビジネスにも役立つと思います。
どうでしょうか?
少し変えただけで「素人っぽさ」は抜けるように感じます。
過去を記す「プロフィール作成」では
体言止めがほどよいアクセントに
ブログや「誰かへの言葉」は、語りかけるように書くので、
現在形や過去形、疑問文などを織り交ぜることができ、
読む人を飽きさせません。
でも、プロフィールは少し違います。
なぜならプロフィールは過去を記すものだから。
どこで生まれ、どこの学校を卒業し、
どこに就職し、どんな業務につき、
現在に至るまでどんな実績を重ねたか
全て「過去」なんですよね。
プロフィールセミナーでもよくお伝えしているのですが、
プロフィールを一人称(自分が語りかけるスタイル)にすると、
全てが過去のことなので、
どうしても語尾が「ました」のオンパレードになってしまうんです。
例えば私なら、
私は名古屋で生まれ、今も名古屋に住んでいます。
金城学院大学を卒業し、インテリア関連の商社に勤めました。
その後、派遣社員として、携帯電話会社や不動産関係の企業で働きました。
2002年に、編集プロダクションを経て、フリーになりました。
みたいに、「ましたました~」がどうしても続きがち。
オーバーかもしれませんが、皆さん自分のプロフィールを書く時には、
まとめることに必死になってしまっているので、
語尾まで気が回らないんですよね。
こんな時は三人称にして、
名古屋生まれ、名古屋在住。
金城学院大学卒業後、インテリア関連の商社に勤務。
その後、派遣社員として、携帯電話会社や不動産関係の企業へ。
2002年に、編集プロダクションを経て、フリーライターになる。
と書くとすっきりします。
体言止めも多いですが、プロフィールなら気になりません。
と、ここまで書いて「やはり適材適所ではないか」
という気持ちに、今は、なっています。
私は自分の経験から、体言止めは決しておかしくはないと思っていましたが、
それは雑誌の世界から来たからであって、
一般的には体言止めって、あまり多用しない方がいいのかな?
と初めて疑問を持ちました。
とはいえ、こういうブログのような文体の時は、
読んでくださる方に話すように書いているので、
そもそも体言止めにはなりません。
日本語は難しいです。
「文章を生業にする人」と一口でいっても、
新聞と雑誌とwebでは大きく違いますし、
新聞ひとつ取っても、ジャンルによって全然表現は違い、
日々のデータを発信するような専門の新聞では体言止めが多いでしょうし、
紙面の中でも、経済面と社会面と地方面では違う。
これは、答えがないかもしれませんが、
「体言止めは美しい」というのはちょっと違うし、
「体言止めを使うべきではない」というのも、
自分の経験上、しっくり来ないのが現状です。
ここまで書いてみての結論は、今のところコレですが、
ライター仲間にも、現在意見を聞いているので、
今後考えを深め、広め、まとめて、また発信していこうと思います。