あけましておめでとうございます。
ブログ100本を達成し、今年は何か変わるかな?
なんて思っている、ライターの増田有香です。
今日はお正月ということもありますし、軽い読み物を。
私が大好きな「箱根駅伝」について「初心者ながらこれを知っているとツウっぽいよ」
として、あまり知らない方の「箱根駅伝あるある」の思い込みをずばっと斬ります。
1.中継所の襷リレーや倒れ込みで涙!
→そんなことはない。
夕方のニュースだと、その印象深さから、
「まるで命を繋ぐように襷を繋ぐ」
という報道がされがちですが、必ずしもそうではありません。
選手の方には申し訳ないのですが、上位校や常勝校の選手で、
倒れ込んでゴールする選手はほぼいません。
みんなさらっと襷を渡し、出迎えた部員に「前とどんだけ差?」
って聞くくらいの余裕もある。
私は箱根駅伝は好きですが、走るのは大嫌いなので、
倒れ込むまでなぜ走る? と思ってしまって元も子もないのですが、
やはり上位校はスマート。
倒れ込むのはそうでない学校のケースが多いです。
また、レースでは1位と15分(往路)、20分(復路)の差がつくと
「繰り上げスタート」ということがおこります。
これはこのままランナーを待っていることで、交通渋滞を防ぐため。
繰り上げが一番多いのは、復路の鶴見中継所。
毎回、やはり襷が繋がらないのは、切なくなります。
でも…上位校の子たちはそうならないように積み上げてきたし…
あのシーンだけを見て「かわいそう、繋げてあげればいいのに」
と思いがちです。
でも、そもそも、そうならないよう努力を重ねてきた選手のことも、
心のどこかに置いておきたいなと思って見ています。
2.外国人ランナーがいればぶっちぎり有利!
→そんなことはない。
箱根の花形といえば、その名も「花の二区」。
確かにここにはエース級を集める学校が多いです。
そして、同様に外国人ランナーも多い。
というのは過去の話。
この15年くらい見てきて、都区に青学が出てきたあたりから、
その流れがないように感じています。
逆に、上位校は日本人ランナ-しか配置していません
(そもそも入学もしていません)
もちろん外国人ランナーの記録は素晴らしいのですが、
3年前の区間賞は、東洋の相澤選手、
昨年は、今駒沢のエースで4年生の田澤選手と、
必ずしも外国人が有利というわけでもなく、
今年も20人中、外国人ランナーは3人。
今日はテレビを見ながらこれを書いているのですが、
東京国際大学のヴィンセント選手は、
これまで2区、3区の区間新を取り、今日は4区を走っています。
グランドスラム的なものを目指しているんでしょうね。
4区は距離も短いので、スタートダッシュがきくのかも。
3.箱根ランナーやエースなら将来も安泰!
→そんなことはない。
これは私の「箱根駅伝フリーク」の原点とも重なるのですが、
娘がお腹にいる時、切迫早産の疑いがあり正月は自宅で寝たきりだった私。
それまでも何となく箱根を見ていましたが、
その時、初めてずーーーーっとテレビに張り付いてみていました。
そして10区で、上武大学のアンカーが必死に走る様を見ていた時、
「上武の選手は4月からふるさとで公務員になります!」
と解説していたアナウンサー。
「え? こんな国民中が見ている番組のアンカーなのに、
実業団に就職しないの?」
私はめちゃくちゃビックリしました。
そこから「箱根は全てのように見えるけどそうじゃない」
ということをじわじわ知り、選手一人一人に興味を持つようになったのです。
※ちなみにこの選手は熊本で市民ランナーとして、
大活躍しています!」
これは私の仕事(いつもその人の仕事に就いた理由が気になる)
にも通じるかもしれない、私のクセなのかも。
今やトップの青学でも、実業団に入るのは10人中半分くらいでしょうか。
また、箱根フリークは1月2・3日の箱根駅伝だけでなく、
1日に群馬で開催する社会人駅伝「ニューイヤー駅伝」
を見て、箱根で活躍した選手のその後を確認するのですが、
「山の神」ともてはやされた選手ですら、
選ばれなかったり、すぐに辞める場合も多数。
「陸上選手として箱根を走ってみたい」なのか
「陸上選手として日本をしょって立ちたい」なのか、
その選手の目的にもよるんでしょうね。
実際、大迫選手なんかは早稲田出身でしたが、
最初から駅伝に興味はなく、世界を見ていた印象があり、
私も早稲田の人というより「NIKE」の人として見ています。
それは、実業団駅伝を見るとよくわかり、
活躍している人=箱根に出ていた人、
という図式は成り立ちません。
高校を出て実業団入りした人もいるし、
無名の大学から入って活躍している人もいます。
とはいえ、箱根駅伝は番組としてはとても面白く、
上記のような人間模様や、涙を誘う解説、
何より、景色がいい。
ビルが林立するオフィス街、東京駅、東京タワー、
あちこちの住宅街を抜け、
江ノ島や富士山を見ながらの美しい海岸線。
そして、続く箱根の山を抜けた芦ノ湖…と
「日本人の大好きな名所」
が詰まっているところにあると思います。
そして、夫がいつも言うのは
「箱根駅伝なんて、所詮、関東の大会だから」
そうなんです。
箱根駅伝は「関東にある大学」しか出られないんです。
来年は100回大会なので、全国から予選をするそうですが、
名古屋やら大阪で強い大学は出られない。
また、駅伝というくくりでは、10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝もあり、
大会としては「全日本大学駅伝」の方が「THE・学生の総合大会」
になります。
とはいえ…そこでも箱根常連校が優勝するのですが(苦笑)
箱根をずっと見ている人にとっては常識だと思いますが、
今回は私が「箱根フリークになるまで勘違いしていたこと」
を挙げてみました。
さあ4区も終盤。いよいよ山登りです。
そして…過去の白黒の映像で、雪道を走るシーンを見る度、
「昔の駅伝は雪の中だったのだな…」
と、地球温暖化が毎年心配になります(苦笑)